本当に今さっき解決した話です。
明日仕事に持っていく資料を印刷しようと、いつもと同じ手順で画像を印刷すると…
なんだこりゃ!?
端部分だけ印刷できて真ん中は印刷できていない…。かすれて出ないとかいう段ではなく一部分が全く印刷できていない完全な空白(白紙)。部分的な「白抜け」っていうんでしょうか。
昨日まで普通に印刷できていたのにわずか数十時間の間に一体なにが起こったのか。
Windowsアップデートによるプリンターエラーの経緯と解決方法
エプソンプリンターに印刷画像の一部が空白になるエラーが発生
ちなみに私が使っているプリンターは【エプソン社】の【EP-4004】という商品。発売日は2012年2月です。
しょっちゅうインクが詰まるし、でかいし重いしうるさいし、すぐに廃インク吸収パッドを交換しなければいけないなどなど文句は山ほどありますが、A3サイズが印刷できて印刷品質も悪くなく厚めの紙が印刷できる点が気に入って長年愛用しています。
今回のエラーは普通に考えればプリンター側の故障なのですが実はこいつは先日整備から帰ってきたばかり。
さらに公式サイトの<よくあるご質問-印刷結果がかすれたり、文字の一部が欠ける場合の対処方法>を見てもあてはまりそうなものはなく…。
→ よくあるご質問-印刷結果がかすれたり、文字の一部が欠ける場合の対処方法|EPSON公式
ここから長い長いプリンターエラーの原因探しが始まりました。
ファイルサイズの大きいものや印刷品質を高くすると印刷できない
最初に疑ったのはやはりプリンター本体の故障。
真ん中の決まった部分だけインクが出ないのかなといろいろなサイズのものを印刷してみると、印刷できない範囲は端だったり真ん中だったりとランダム。
その後、いろいろなサイズやパターンを試すことでエラーの状態はある程度把握しました。
どうやらファイルのサイズが大きいものを印刷したときや、印刷品質を<普通>ではなく<きれい>にしたときに大きな空白(印刷できない範囲)ができるエラーのようです。
具体的には100KB程度のものなら問題なく印刷できるが、500KB程度のものを印刷すると真ん中にぽっかり空白ができ、さらにそれを<きれい>で印刷すると空白がさらに大きくなるといった感じ。
印刷に使うデータは全て<DropBox>に入れていたので、DropBox内のデータに何か問題が起こったのかもとも考え、違う場所にあったデータで試してみましたがどれも同じでした。
違うパソコンで試してもエラーは直らず問題はプリンター?
私はデジタル機器に対する知識が全くありませんが、小さいファイルは印刷できるのに大きいファイルは印刷できないという症状から、パソコン側がデータをきちんと送り切れていない、もしくはプリンタ―側がデータを受け切れていないのかなと思いました。
選択肢を消していくために有線ケーブルの破損も疑いました。ケーブルが断線しているとか不具合があってデータを送れないのかもしれないと。※本当にデジタル素人なので玄人の人からすればアホみたいなことを考えていると思いますがお許しください。
しかし、新しい有線ケーブルを買ってきて試しても症状は直らず…。
この時点で問題が起こっているのはプリンターかパソコン。
ということでもう一台のパソコンで同じように印刷してみましたが、症状は直りませんでした。
同モデルの別のプリンターにも同じエラーが発生
残っているのはプリンターだけです。
プリンターの故障であればエプソンに問い合わせてみるのが一番手っ取り早いけれど、電話をしようにも土日は休み。明日中には資料をつくらなければいけないので完全に詰みです。
諦めてEP-4004の代わりになるプリンターを買おうと新商品をチェックし(EP-50Vというやつが後継機らしい)、ヤマダ電機にでも行くかと出掛けようとしたときに友人の家に同じEP-4004があることを思い出しました。
早速電話し渋々ながらも借りることに成功!
とりあえず借りたプリンターで資料をつくり、故障したプリンターは明後日引き取りにきてもらうことに。
新しいプリンター代約50000円が浮いたのでかなり得した気持ちになりました。
しかし…
なんと借りてきた同モデルのプリンターで試しても印刷できず真ん中に空白が!
画像データの問題でもなくプリンターの故障ではなくパソコンの故障でもなくケーブルの破損でもない…。
全く原因が分からず頭が真っ白になりました。
WindowsアップデートでPCがクラッシュ!?
そんなときに思い出したのが、数日前に見たライブドアニュースの記事。
新たなWindows Updateによって、プリンターの印刷を行おうとするとPCがクラッシュしてブルースクリーンが生じるバグが追加されました。
プリンターの印刷でブルースクリーンを生じさせるバグを加えるのは、2021年3月9日に配布された「KB5000802」ないしは「KB50000808」、「KB50000822」などのWindows Update。報告によると、問題のアップデートを適用した環境で特定のプリンターを使用するとWindows 10がクラッシュし、ブルースクリーン状態に。画面には「APC_INDEX_MISMATCH」というエラーメッセージが表示されるようになるとのこと。
Microsoft Windowsにおいて、オペレーティングシステム (OS) に何らかの異常が発生した際に表示されるメッセージおよび、その画面全体を指す通称。「青い死の画面」とも呼ばれる。
記事を見た当時は、プリンターメーカーは京セラやリコー、ゼブラなどと書いてあったので、「自分が使っているエプソンは無関係」「またMicrosoftがアホなことしてる」「PCが壊れた人は大変だな」くらいにしか思っていませんでした。
現状PCがクラッシュしてブルースクリーン状態になっているわけではないので、今回のエプソンプリンターのエラーとは関係ないとは思いましたが、一応Windowsの品質更新プログラム履歴を見てみると…
あっ…(KB5000802)。
いつの間にか更新されてインストールされてる。
アップデートプログラムアンインストールで解決
ライブドアの記事に記載されていた、この事案の対処策は[KB5000802][KB50000808][KB50000822]をアンインストールすること。
手順は「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」→「更新の履歴を表示する」→「更新プログラムをアンインストールする」→[KB5000802]を右クリックしてアンインストール。
バグの症状が違うけれど、他に原因がなさそうなことやプリンターにエラーが出る少し前にこのプログラムがインストールされていたことなどから、多分これが原因だと思いました。
ちなみにもう1台のパソコンにも同じ[KB5000802]がインストールされていたのも確認。
パソコンを再起動し、アップデートプログラムがアンインストールされているのを確認してから印刷すると…
クソデカデータも今まで通り印刷完了!
解決までにかかった時間約6時間…。
Windowsのせいでたくさんの時間を失い、もう少しで買わなくてもいい高いプリンターを買うところでした。
<追記>修正プログラム(KB5001649など)の提供が開始
しばらくの間、勝手にインストール→アンインストールを繰り返していたのですが、ようやくMicrosoftから印刷トラブルについての「修正プログラム」が提供されました。
修正プログラム名 | 対象OSとバージョン |
---|---|
KB5001649 | Windows 10、version 2004、または20H2 |
KB5001648 | Windows 10、version 1909 |
KB5001638 | Windows 10、version 1809 / Windows Server 2019 |
KB5001634 | Windows 10、 version 1803 |
KB5001633 | Windows 10、version 1607 / Windows Server 2016 |
KB5001631 | Windows 10、 version 1507 |
KB5001640 | Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 |
KB5001641 | Windows Server 2012 |
KB5001639 | Windows 7 SP1 および Windows Server 2008 R2 SP1 |
KB5001642 | Windows Server 2008 SP2 |
※富士フィルム公式サイトより
修正プログラムのインストール手順
私の場合は、[KB5001649]という修正プログラムをインストールすることで無事解決。
ダウンロードやインストールの方法は富士フイルムさんのサイトが分かりやすかったので参考にしてみてください。
→ Windows更新プログラム適用後、印刷ができない|FUJIFILM公式サイト
自分が使っているWindowsの対象OSやバージョン(私の場合はWindows 10、バージョン 20H2)、32ビット版か64ビット版かを確認し、対応する修正プログラムをダウンロード→インストール。
例.【Windows 10、バージョン 20H2 64ビット版】=x64 ベース システム用 Windows 10 Version 20H2 の累積更新プログラム (KB5001649) ※32ビット版の場合はx86 ベース
OS・バージョン、ビットの確認方法は、富士フイルムさんのサイトでは「スタート」ボタン→「設定(歯車マーク)」→「システム」→「バージョン情報」の順にクリックすると確認できるとありましたが、私の場合は「システム」→「詳細情報」をクリックで確認できました。
→ Microsoft Update カタログ ※←のURLにアクセスして自分のPCに対応する修正プログラムの番号を入力・検索し「ダウンロード」
「Google Chrome」ではダウンロードできず「Microsoft Edge」でダウンロード成功
手順だけ見るととても簡単なんですが、私はこの修正プログラムをダウンロード・インストールするのにものすごく苦戦しました。
苦戦した理由は、何度ダウンロードボタンを押しても反応がなくプログラムをいつまで経ってもダウンロードできなかったからです。
パソコンに慣れた人ならすぐに対応策が浮かぶかもしれませんが、あいにく私は超がつくほどのパソコン初心者。
数日悩んだ後、自分がいつも使っているウェブブラウザが「Google Chrome」だから駄目なのかなと「Microsoft Edge」で試してみるとダウンロードできました。
理由は分かりませんが相性的なものなんでしょうかね。
パソコンやスマートフォン等を利用してWebサーバに接続するためのソフトウェア(閲覧ソフト)。ウェブページを表示したりハイパーリンクをたどったりするなどの機能がある。
「Google Chrome」「Internet Explorer」「Microsoft Edge」「Mozilla Firefox」「Safari」「Opera」などが有名。
私と同じパソコン初心者で、修正プログラムが何度やってもダウンロードできないという人はブラウザを変えてみるとできるかもしれません。
さいごに
それにしても、こんなウイルスみたいなプログラムを勝手にパソコンに仕込むとは…ほんまWindowsおまえ〇すぞ!
世界中のWindowsユーザーから鬼のようなクレームが入っているようなのですぐに修正されるとは思いますが、今回のエラーが確認されてから数日経過しているのにまだ自動更新をストップしてないとは。
やっぱり殿様商売はだめですね。
エプソンプリンターを使っているWindowsユーザーで、急にプリンターがおかしくなったという人はWindowsのアップデートプログラムを疑ってみてください。