新型コロナウイルスの流行以来、多くの人々の仕事がデスクワーク中心になっています。
この状況は今後もしばらく続くと予想され、長時間座り続けることによる健康リスクが懸念されています。
デスクワークで起こる健康問題
長期間デスクワーク中心の生活を送ってみて、プラス面やマイナス面がある程度分かってきました。
プラス面は人にあまり気を遣わなくてもよくなったことや自分のペースで仕事ができること、マイナス面は目や肩、腰など健康面の不調です。
目に見える形で現れた不調は「眼精疲労」や「肩こり」「腕の痛み」「手首の痛み」「腰痛」など。
これらの症状に対しては、以下のような対策で凌いでいます。
- 眼精疲労:ホットアイマスク、定期的な目薬の使用、葛根湯の服用
- 肩こり・腰痛:定期的なストレッチ、適度な運動
- 手首・腕の痛み:エルゴノミクスに配慮したデスク環境の整備
➡当ブログの記事:肩こりや眼精疲労対策には麻黄抜きの「桂枝加葛根湯」がおすすめ
座りすぎが引き起こす目に見えない不調と病気のリスク
目に見える不調以外に、最近気になっているのが目に見えない不調です。
それは"座りっぱなし(座りすぎ)による不健康"。
座ったまま過ごす時間(座位時間)と健康リスクの関係を調べた研究によると、1日の座位時間が長くなるほど、さまざまな健康リスクが高まることが分かっています。
座ったまま過ごす時間(座位時間)とがんによる死亡の関係を調べた研究で、1日の座位時間の合計が長いほどがんで死亡するリスクが高くなることが分かりました。
12年、シドニー大学が中心になって行った調査結果が、世界中に衝撃を与えた。調査は、オーストラリア国内の45歳以上の男女22万人を3年近くにわたり追跡し、期間中に亡くなった人たちの生活スタイルを調べた。すると1日に座っている時間が4時間未満の成人と比べ、1日8~11時間座る人は15%、11時間以上だと40%も死亡リスクが高まるという。他にも、座りすぎによって大腸がんは30%、乳がんは17%も罹患リスクが上がるなどの研究結果も報告されている。
これらの研究結果は、座りすぎが単なる不快感を超えた深刻な健康リスクをもたらす可能性を示唆しています。
加えて、長時間座って過ごす時間が多いと、以下のような健康リスクも高まる可能性があります。
- 肥満
- 糖尿病
- 高血圧
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
なぜ座りすぎがリスクを高めるのか
『「座りすぎ」が寿命を縮める』などの著書もある早稲田大学の岡浩一朗教授によると、長時間座りっぱなしでいると以下のような問題が生じます。
- 太ももや第2の心臓とも呼ばれるふくらはぎの機能が十分に発揮されない
- 代謝や血流が悪化する
- 免疫力が低下する
- 結果として、病気になるリスクが高まる
これらの研究結果と専門家の見解は、座りすぎが私たちの健康に及ぼす影響の深刻さを明確に示しています。
実例:長時間座る職業の健康問題
数年前から、漫画家やアニメーター、イラストレーター、小説家など長時間座っての作業が多い職業の方が若くして亡くなっていることが気にかかっていました。
例えば、NHKの「浦沢直樹の漫勉neo」で紹介された柏木ハルコ先生は、健康面を考えて立って漫画を描いています。
最近は腰痛や肩こり対策、それ以外の病気予防のため、立って仕事をする漫画家が増えてきているようですね。
弾性着圧ストッキングは血行促進・リンパの流れ改善に効果的
今の環境のまま少しでも健康にいられる方法はないかいろいろ調べて辿り着いたのが【弾性着圧ストッキング(ソックス)】を履くことでした。
弾性着圧ストッキングには以下のような効果があります。
- 血行促進:足の深部にある静脈を圧迫し、血液の流れを速くします。
- リンパ液の流れ改善:リンパの循環を促進し、老廃物の排出を助けます。
- むくみの解消:静脈血やリンパ液のうっ滞による脚のむくみを緩和します。
- 医療用途:
・下肢静脈瘤の治療
・肺血栓塞栓症(PTE)を引き起こす手術中・手術後の深部静脈血栓症(DVT)予防
メディキュットは安価で評価も高くお試しには最適
私が試してみたのは【メディキュット】というブランドの【メディカルリンパケア ひざ下】という製品です。
この製品は女性向けのデザインですが、男性用のものは値段が高かったり、安いものは品質が怪しかったりで納得できるものが見つからなかったので、しっかりしてそうで値段も安く評判も良いメディキュットを選びました。
末梢から中枢にむかい段階的に圧迫を加えて、静脈血やリンパ液のうっ滞による脚のむくみを緩和する効果効能があります。つらいむくみの改善、血行促進、リンパ液の流れの改善に。
メディキュットは一般医療機器なので効果効能(むくみの改善、血行促進、リンパ液の流れ改善)の表示がされているのも安心ですね。
パッケージ裏面にはむくみのメカニズムや製品の効果効能、製品の特徴などが記載されています。
むくみとは皮下に余分な水分が溜まった状態を言います。通常水分は静脈とリンパ液を通じて心臓に戻されていますが、立ち仕事や座りっぱなしなど脚の筋肉を使わない状態が続くと、静脈やリンパ液のめぐりが悪くなり、水分が静脈に戻されず皮下組織にむくみが起こります。
ふむふむなるほど。
私は特にむくみを気にしたことはありませんが、むくみ対策に力を入れている女性の方は多いので、そういう人には最適かもしれませんね。
ストッキングの形状はこんな感じで、足首からふくらはぎ、そしてひざ下にかけて段階的に圧迫を加えていくつくりになっています。
この圧力数値に関しては、メディキュットのルーツであるイギリスの圧力値標準規格にもとづいて設定しているとのことです。
メディキュットにはいろいろな形状のものがありますが、今回購入したのはひざ下まででつま先がないタイプです。
基本家でのデスクワークが多いので「おうちで使用するのがおすすめです」の説明文を見て決めました。
普通に履こうとするときつくて難儀しましたが、裏返しにして先っぽだけを軽く履き反対側をクルクルと巻き込みながら履くと楽に履けました(説明が難しい)。
履いた感じは適度な締め付けで不快感も特になく良い感じです。
足首までのショートタイプも試してみた
足首までのタイプ「クイックリフレ ショートタイプ」も買ってみました。
足首の締まりに若干違和感を感じますが、伸縮性が高いので普通の靴下感覚で楽に履ける点が気に入っています。
履き心地はつま先がない最初に買ったタイプの方がいいかなと思います。
メディキュットの弾性着圧ストッキングをしばらく履いてみた感想
その後、長時間のデスクワーク時には必ず履くようにして1年以上経ちますが、予想通り足の疲れやむくみは減ったように思います。
前までは足の裏が重くて老廃物が溜まっている気がしたので毎日念入りに青竹を踏んでいたのですが、最近は特に気にならなくなりました。
最大の目的である血行改善効果による病気予防は、目に見えて分かるものではないので何とも言えませんが、足のコンディションを考えると一定の効果はあるでしょう。
私と同じようにデスクワークなどで長時間座りっぱなしでの作業が多い人は、是非弾性ストッキングを試してみてください。
メディキュットの製品は安価で評価も高くお試しには最適です
運動時にも使えるカーフスリーブもおすすめ
弾性着圧ストッキングと同じように、運動時にもふくらはぎをサポートしてくれるアイテムがあります。それが【カーフスリーブ】です。
カーフスリーブの基本的な効果は一般的な弾性着圧ストッキングとほぼ同じですが、より手軽に着用できる点とブランドロゴなどがついているスポーティーなデザインの商品が多いので"見せられる"という点に優位性があるかなと。
逆にデメリットは若干値段が高いことですね。
カーフスリーブは、さまざまなメーカーやブランドから販売されていますが、私がおすすめするのは【ZAMST(ザムスト)】や【Goldwin(ゴールドウイン)】など。
ザムストのカーフスリーブは、足首からふくらはぎにかけて圧力を段階的に弱める設計で、疲れやすいふくらはぎをしっかりサポートしてくれます。
伸縮性や耐久性にも優れており、快適に着用できます
ゴールドウインのカーフスリーブは、一般医療機器として認定されており効果効能の表示がされています。
むくみの改善、血行促進、リンパ液の流れの改善に効果があります。
ザムストやゴールドウインのようなスポーツメーカーではありませんが、理学療法士監修と低価格がセールスポイントの【Rela Kino(リラキノ)】というメーカーの商品も試してみました。
値段が値段なのでそれほど期待していませんでしたが、着圧具合や着け心地も悪くなく良い感じです。
長さはやや短めでサイズ感もやや小さめ。圧迫感が強すぎるのが苦手な人は大きめサイズを選ぶとよいでしょう。
日常のケアだけではなく運動時のパフォーマンスアップにも弾性着圧ストッキングを使いたいという人にはカーフスリーブもおすすめです。
まとめ
デスクワークが増えたことによる健康問題とその対策について紹介しました。
- デスクワークには目に見える不調(眼精疲労、肩こりなど)と目に見えない不調(座りすぎによる健康リスク)がある。
- 座りすぎはがんや心血管疾患などのリスクを高めることが研究で示されている。
- 対策として、定期的な運動、立ち上がる頻度を増やすこと、弾性着圧ストッキング(ソックス)やカーフスリーブの着用が効果的。
長期的な健康維持のために、日々の生活習慣を見直し、適切な対策を講じることが重要です。
弾性着圧ストッキングやカーフスリーブは、座りすぎによる健康リスクを軽減する一つの手段として、試してみる価値があるでしょう。
ただし、健康に不安がある場合は、必ず医療専門家に相談してください。
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